ATによる二分脊椎症児の全身持久力の評価と運動処方の作成
Project/Area Number |
05780112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
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Research Institution | Nagoya Jiyu Gakuin Junior College. |
Principal Investigator |
石田 直章 名古屋自由学院短期大学, 保育科, 助教授 (10159741)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 二分脊椎症児 / アネロビックスレッシュホールド / 全身持久力 / 腕エルゴメーター |
Research Abstract |
二分脊椎症児は、傷害に起因する下肢の弛緩性麻痺を有し、それらが歩行能力の発達を著しく阻害している。併せて、肥満傾向児が多いため、これらの要因が相乗的に作用し歩行能力の獲得を妨げている。本研究では、彼らに対する適切な運動処方を作成するため、腕エルゴメーターを用いて全身持久力を評価した。その際にはATを指標とし、健常成人、二分脊椎症児と同年齢域の子ども、さらに麻痺のある脊椎レベルがL3からL5までの二分脊椎症児を対象として測定した。吸気ガスの測定は、ミナト科学社製呼気ガスモニターRM-300によって実施した。運動負荷は、漸増負荷法により、成人では20WATTを初期値とし、30秒ごとに5WATTづつの増加とした。一方、子どもならびに二分脊椎症児では、10WATTから始め30秒ごとに2WATTづつ増加した。健常成人の自転車エルゴメーターと腕エルゴメーターによるAT測定の結果、上肢による測定値の方が下肢のものよりも弱冠低値を示した。また子どもの測定においても同様の結果が得られたが、このことから上肢によるATの測定が可能であることが明らかとなった。ここで、上肢の運動負荷から得られたATが下肢から得られたATよりも低値を示すのは、上肢による運動が、同様の酸素摂取量を必要とする下肢の運動に比して、より高い心拍数を示すためであると思われる。さらに二分脊椎症児の測定結果から、心拍数と酸素摂取量との間に直線関係が成立していることが認められ、二分脊椎症児においても心拍数から酸素摂取量の推定が可能であることが示唆された。またATを二分脊椎症児の全身持久力の指標として用いることの妥当性について検討するために、本年度は彼らのATを決定する手法についての実験を実施した。その結果二分脊椎症児であってもATの測定が可能であることが明らかとなった。水泳などの運動を行っている上半身の筋力の強い二分脊椎症児は、ATの値が比較的高い傾向にあることが推察された。リハビリテーションへの応用を今後の課題としたい。
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Report
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Research Products
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