Project/Area Number |
05780138
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human geography
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
八百 俊介 神戸市立工業高等専門学校, 一般科, 講師 (10239717)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 入会林野 / 集落財政 / 村落社会 / ダム建設 |
Research Abstract |
兵庫県内において、ダム建設による入会林野の水没に伴い、入会林野を売却する際、その売却収益をどのように処分するかを、村落社会構造等と関連づけて、考察した。 具体的には、ダム建設にともない水没した入会林野の権利者団体代表者に、アンケート調査・聴き取り調査を行うとともに、権利者に対するアンケート調査でこれを補完する方法を取った。 調査協力を得られた入会団体についての分析結果では、売却収益は、すべからく入会団体全体の基金として貯蓄されている。このように、入会林野の売却収益が、基金として蓄積された背景には、 1)いずれの場合においても、入会林野が全て水没せず、共有財産である土地が存続しているため、旧来の共有財産を保持しようとした 2)いずれの団体の母体となっている村落社会においても、共同作業など旧来からの村落社会における規制が、変質せずに存続し、住民もこれを遵守しており、村落社会の結合度がきわめて高い 3)そのため、村落社会のリーダー層を中心とする村落社会の運営が強い結合のもとに行われている ことが考えられる。
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