Project/Area Number |
05851079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
言語学・音声学
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
大月 実 大東文化大学, 外国語学部, 助教授 (60194213)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 文献初出年代 / 色彩表現 / バ-ソン・ケイの仮説 / 推移律 / 非対称律 / 象徴的意味 / 英語史 / 基本的色彩語 |
Research Abstract |
1.色彩表現の発生順位 英語における色彩表現(色彩語を含む表現)の内、他の要素が同一で色彩語に於いてのみ互いに異なるものを対象とし、その文献初出年代を比較するという方法を採ることにより、次の二つの系列が得られる。(初出年代は、特にOEDによる) 上図中、「x>y」は、xを含む表現がyを含む表現よりも出現年代が早いことを示す。(例えば、blackmail(1826)>whitemail(1861)、white flag(1815)>red flag(1848)、red-book(1479)>blue book(1633)、white-collar(1919)>blue-collar(1959)、red-light(1849)>green-light(1883)、blue-ribbon(1651)>green-ribbon(1680)、といった例に表れている。)blackからbrownに関しては、この順序で、色彩表現が出現しており、例外がない。yellowには、ゆれが認められる。また、pinkに関しては、blueより後であることは確かであるが、greenよりも後であるかどうかは、未だ不明である。goldは、silverに先行するが、系列Aとの関係は、俄かには断じ難い。今後の調査に待つべき点が二、三あるが、基本的な出現順序の概略は明らかになったと言えると考えられる。この出現順序は、英語に於ける各色彩の重要性をある程度反映していると言えよう。つまり、より左に位置する色彩ほどより基本的である。Black/White/Redは、文化人類学において三原色であり〔Turner(1967)参照〕、色彩語の重要な研究であるBerlin&Kay(1969)においても、White or Black>Redの順序で最初に置かれており、更に大月(1987-93)で示された、世界の諸言語・諸文化に現れた色彩象徴においても、他のどの色彩よりも重要なものとして認識されている。今後の調査により、系列AとBとは一本化できるものと考えられる。 2.時代ににより出現する意味の傾向 文献初出年代を各色彩ごとに調べることにより、色彩語の、特に象徴的な意味がどのように歴史的に発達してきたかを概観することができる。各時代において出現する色彩語の意味は、ある程度、その意味の生まれた時代というものを反映していると言うことができる。
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Report
(1 results)
Research Products
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