イントロンに隠された新たな機能の探索:情報科学的なアプローチ
Project/Area Number |
05F05174
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
基礎ゲノム科学
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
剣持 直哉 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NGUYEN HUNG DINH 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ゲノム / イントロン / 進化 / リボソームタンパク質 / データベース / スプライシング / snoRNA / RPG / ミトコンドリア |
Research Abstract |
真核生物の核ゲノム内の遺伝子には多数のスプライセオソーム型イントロンが存在している。その起源や進化の過程など、不明な点が多く残っている。これを明らかにすることは、ゲノム機能の発現を理解する上できわめて重要な課題である。本年度は以下の解析に取り組んだ。 1.RP遺伝子データベースRPGの充実 RP遺伝子に関する情報を集め、データベースに収納した。本データベースは現在(平成19年3月末)、83種類の真核生物から集めた約9,000件のRP遺伝子に関する情報を搭載しており、これらの情報は以下に述べるイントロン進化の解析に利用されている。 2.イントロンの獲得と消失 前年度に開発したイントロンの獲得・消失のパターンを解析するためのアルゴリズムを用いて、RPGデータセットを解析した。その結果、生物進化の初期の過程においてイントロンが爆発的に増加し、その後、獲得と消失を繰り返してきたこと、また、約10億年前を境にこの傾向(獲得または消失)が固定された可能性が示された。 3.イントロンのフェーズの解析 現存のイントロンのフェーズの分布には偏りがある。この偏りはイントロンの起源を明らかにする上で手がかりになる。そこで、10種類の真核生物から集めた約8万個の遺伝子を用いて、進化の過程におけるイントロンのフェーズを推測した。その結果、私達の提唱するオールパターンモデルでフェーズ分布の偏りを説明できることが明らかになった。したがって、イントロンは特定の配列を認識して挿入した可能性が高いと考えられる。 4.ゼブラフィッシュを用いたイントロンの機能解析 ゼブラフィッシュの受精卵にアンチセンスオリゴを注入することにより、イントロンの発現を阻害する系を開発した。これにより、今後固体レベルでのイントロンの機能解析が可能なると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)