脳障害修復機構としてのアストロサイトにおけるアポE遺伝子の制御の研究
Project/Area Number |
05F05230
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Neurology
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
横山 信治 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呂 鋭 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | アストロサイト / FGF-1 / アポリポタンパク質 / HDL / 脳損傷 / コレステロール |
Research Abstract |
我々の研究室は、脳傷害に反応してアストロサイトがFGF-1を産生・放出し、これがオートクリン反応でアストロサイト自身に作用して、apoEの産生とコレステロール合成を促進し、apoE-HDLの産生を促す。この結果、傷害の修復が促進されることが示され、これがapoE-HDLによる傷害部へのコレステロール供給の促進によるものであることが示唆された。この発見に基づき、本プロジェクトでは、FGF-1がapoE遺伝子の転写促進を行いその発現を高める分子機構の解明に取り組んだ。まずFGF-1はヒトapoE遺伝子のプロモータ-650bpをクローニングし、レポータ遺伝子による測定系を確立した。これによりFGF-1はApoAとLXAa遺伝子の発現を促進した。LXRaの発現をSiRNAにより抑制すると、FGF-1のapoE転写促進効果は失われた。Compactinによるコレステロール合成阻害によってもFGF-1の効果は失われた。ApoEプロモータを解析すると、FGF-1に反応する部分は-400と-280の間に存在し、この領域にLXREの候補が存在した。この候補領域に変異を導入すると、FGF-1に対する活性は失われた。この結果、アストロサイトのapoEはFGF-1により、LXRaを介して転写制御活性化が行われ、それは内因性のコレステロール合成の存在に依存していることが明らかになった。この研究により、脳の傷害時にその修復が行われる機序の重要な部分が明らかになり、脳に於けるコレステロールの役割の重要性の一端が解明された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)