Project/Area Number |
05F05441
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
植田 弘師 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
QIU Yunhai 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 外国人特別研究員
QIU Y. 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | LPA / 慢性神経因性疼痛 / 神経回路再編成 / カルシウムイメージング / 脊髄 / ミクログリア / ATP / Ca2+ oscillation |
Research Abstract |
研究代表者らは、これまでの研究から慢性の神経因性疼痛原因分子がリゾボスファチジン酸(LPA)であることを見いだした。神経因性疼痛では、急性痛とは異なり神経回路再編成の原因となる脱髄、神経異常発芽、過敏応答の原因となるイオンチャネル発現上昇などがLPA1受容体を介して発現することを突き止め2004年Nature Medicine(7月号)に報告している。しかしながら慢性の神経因性疼痛モデルにおける分子基盤の一端を解明して来たものの、脊髄から上位脳における慢性疼痛時に見られる神経回路再編成及びミクログリア-アストロサイト間の相互作用についてはまだ明らかにはなっていない。 第一に脊髄での神経回路再編成を後根神経が付いている脊髄スライスにおけるカルシウムイメージングを用いて解析することを試みた。C, Aδ, Aβ神経をそれぞれ刺激することが可能なNeurometerをカルシウムイメージング装置と組み合わせ、各種刺激をすることで入力領域でのCa2+変動を見出すことに試みた。この結果より本システムが確立すれば、今後、慢性の神経因性疼痛モデルの検討を行っている。一方、神経因性疼痛のメカニズムにミクログリアの活性化が重要な役割を果たすことが注目されている。その主要なリガンドとしてATPとLPAがミクログリアの活性化に影響を及ぼすことが報告されていることから、カルシウムイメージング方法を用いてこの両者の作用をミクログリアcell lineであるEOC2によって解析したところ、両物質による刺激においてCa2+ oscillationが観察された。特にLPAによるCa2+ oscillationの効果は、放出されたATPによる二次的効果であることが明らかになった。この効果は2分間以上も持続することから、神経傷害時に一時的に放出されるLPAがミクログリアを持続的に活性化させ、おそらく様々なサイトカインや神経栄養因子産生を介し、神経回路の可塑性に貢献しているものと予想される。本結果は投稿準備中である。
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