Project/Area Number |
05F05444
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Risk sciences of radiation/Chemicals
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
加藤 昌志 中部大学, 生命健康科学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HOSSAIN M.K. 中部大学, 生命健康科学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
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Keywords | ヒ素 / RETチロシンキナーゼ / 二量体 / RET-トランスジェニックマウス / 重金属 / 予防 / シグナル伝達分子 / 国際協力 / 環境 |
Research Abstract |
バングラデシュをはじめとするアジア地域の飲用地下水のヒ素汚染は国際的に最も注目されている環境問題の一つである。バングラデシュでは、1千万人の慢性ヒ素中毒患者の間で、すさまじい勢いで癌が増加している。しかし、ヒ素が発癌を誘導する機序はほとんど不明で、適切な予防・治療方法はないのが現状である。 本研究では、c-RET癌原遺伝子産物やRET癌遺伝子をNIH3T3細胞(transfectant)やマウス(transgenic mouse)に導入し、RETを介した癌化機構を調べた。さらに、ヒ素が、この過程にどのように作用するのかについて調べ、以下の結果を得た。 【試験管内における解析】 1)10-1000μMのヒ素は、試験管内において、c-RETキナーゼの活性を亢進した。 2)10-1000μMのヒ素は、すでに二量体化により活性化されているRET-MEN2Aキナーゼの活性をさらに亢進させた。 3)ヒ素介したRETキナーゼの活性化には、RET分子におけるチロシン905及びチロシン1062のリン酸化が関与している可能性を示した。 4)ヒ素を介したRETキナーゼの活性化には、RET分子内のシステインが関与している可能性を示した。 5)現在、A)ヒ素がRET分子のシステインに直接bindするのかどうか、B)bindするのであれば、どのシステインが標的となるのか、について質量分析機を用いて、直接的に証明しようとしている。 【生体内における解析】 RET-トランスジェニックマウスに自然発症した良性腫瘍〜悪性腫瘍を用い、マイクロアレイ等の方法により、癌化制御に関連する分子を見つけ、機能を解析している。
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