家族性癲癇における内向き整流性カリウムチャネルの解析
Project/Area Number |
05F05487
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
倉智 嘉久 Osaka University, 医学系研究所科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHRISTOPH Lossin 大阪大学, 医学系研究科, 外国人特別研究員
LOSSIN Christoph 大阪大学, 医学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 脳アストロサイト / 癲癇 / K+チャネル / 抗不整脈薬 / 内向き整流性K^+チャネル / アストロサイト / K^+-buffering action |
Research Abstract |
癲癇発症には多様な分子基盤が考えられており、文献上、脳アストロサイトに発現する内向き整流性K+チャネルKir4.1の遺伝子異常が癲癇の原因の一つとなりうることが指摘されている。脳アストロサイトには、Kir4.1とKir5.1から構成されるKir4.1ホモ複合体とKir4.1/5.1ヘテロ複合体が存在するが、我々はKir4.1の癲癇への関与と、それに作用する薬物開発を通して、Kir4.1を標的とした癲癇治療への展開の可能性を計っている。昨年度、我々はこのKir4.1ホモ複合体チャネルが抗不整脈薬キニジンによって抑制されることを見出した。これは、種々の中枢神経症状を呈するキニジンの副作用の原因解明だけでなく、癲癇等に対する新しい薬剤開発のためにも極めて重要な所見であった。そこで、本年度はキニジンによるKir4.1の電流抑制機構の解明を目的とした。キニジンは濃度依存的にKir4.1の電流を抑制し、その作用は電位依存的であった。IC50は過分極側で140μM,脱分極側では30μMであった。脱分極時にIC_50よりも高濃度のキニジンが存在すると、阻害は一次の結合様式でモデル化できた。一方で、低濃度のキニジン存在下では、電流量の増加が観察された。この現象は、inside-outパッチ下では観察されなかったことから、細胞内因子とチャネル及び、キニジンの相互作用に起因すると推定された。分子メカニズムの詳細は不明であるが、電位依存的、非依存的にKir4.1を阻害する抗欝薬ノルトリプチリン、フルオキセチンではこの現象は観察されない。以上のことから、Kir4.1の阻害薬はクラス分けが可能であり、そのクラスは作用機序の違いを反映している可能性が示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)