Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
地盤耐震分野で用いられてきたオンライン実験手法を圧密問題に適用した.地盤工学におけるオンライン実験では,地盤材料が有する変形・強度特性に関する情報を供試体からオンラインで取得することにより支配方程式に取込み,逐次解を得る手法を採る.したがって,変形・強度特性が未解明である材料の場合も含め,さまざまな境界値問題のシミュレーションを行うための実験・解析手法として応用することが可能である. 本研究では,圧密問題にオンライン実験手法を適用できるシステム(基礎的な機構は既開発)を発展させ,精度向上に努めた.このシステムでは,圧密の進行とともに非線形・非定常に変化する圧縮性や透水係数を土供試体から直接計測して,土骨格の変形と間隙水の移動とを連成させた圧密方程式に取込むことができる.したがって,土の応力〜変形解析における構成則をモデリングするためのパラメータの入力が省略でき,非常に精密な制御を通じて時々刻々変化する非線形の応力〜ひずみ挙動を計算に直接的に取込むことができるメリットがある. 同システムを改良・拡張し,理論的な挙動を得やすいカオリン粘土(地盤工学の理論構築に多用されている粘土)でのキャリブレーションを踏まえ,実際の粘土地盤から採取した不撹乱粘土試料を使ったハイブリッド-オンライン圧密沈下解析を実施した.通常の圧密試験に加え,このような新しい手法により,対象粘土地盤の圧密パラメータをより高精度に,より詳細に評価した.これらの結果を用いて,当該地盤において計測された地盤変形・地盤沈下データを再現すべく有限要素法による応力〜変形解析を実施することによって,ハイブリッド-オンライン圧密沈下解析の実務への適用性を検討した.
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