シークリッドを用いた硬組織形態形成に関わる遺伝子の同定・-下顎骨形態形成遺伝子の解明を中心として-
Project/Area Number |
05F05730
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
佐藤 哲二 鶴見大学, 歯学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HUSSAR Piret 鶴見大学, 歯学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 硬組織形成 / シクリッド / cDNAライブラリー / DSP / DMP1 / Blast X / ゼブラフィッシュ / starmaker |
Research Abstract |
魚類の硬組織形成に関与する遺伝子を同定するために、スズキ目(Perciformes)カワスズメ科(Cichlidaeシクリッド)ハプロクロミス類の頭部から抽出したRNAを用いてcDNAライブラリーを作製した。EST (Expressed Sequence Tag)シークエンス・データから硬組織形成に関与すると思われる遺伝子を選び出したところ、哺乳類のdentin sialoprotein (DSP)および哺乳類・爬虫類のdentin matrix protein (DMP1)の遺伝子にホモロジーを示す遺伝子が1つ見つかった。DSP遺伝子とDMP1遺伝子は、共通の祖先遺伝子から進化した遺伝子であると想像されている。DMP1のアミノ酸組成の特徴は、酸性アミノ酸の割合とセリンの割合が高いことである。シクリッドで見つかった遺伝子は、酸性アミノ酸が29%を占めていたが、これは他の動物で知られているのと同等に非常に高い割合であった。哺乳類ではヒト29%・オポッサム27%、鳥類ではニワトリ30%、爬虫類ではカイマン26%である。セリンの割合はシクリッドで見つかった遺伝子では12%、他の網の平均は約20%である。現在わかっている哺乳類、鳥類、爬虫類のDMP1 exon 6部分のアミノ酸配列と、シクリッドで見つかった遺伝子のアミノ酸配列の同等部分の配列を比較したところ、315アミノ酸中107アミノ酸が同一であった。すべての種に共通に保存されている領域においても、シクリッドで見つかった遺伝子のアミノ酸配列は、よく保存されていた。 シクリッドで見つかった遺伝子は、Blast Xで、ゼブラフィッシュのstarmakerともホモロジーを示した。starmakerは、ゼブラフィッシュにおいては耳石の形態形成に強く関与していて、dentin sialoprotein (DSP)のホモローグと考えられている。しかしながら、ゼブラフィッシュのstarmakerとシクリッドで見つかった遺伝子は、dot plotで比べてみると相同性は無かったので、シクリッドで見つかった遺伝子はstarmakerではない。シクリッドで見つかった遺伝子は、DMP1の特徴を持ち、dentin sialoproteinとホモロジーがあることから、DMP1とDSPのホモローグであると考えられる。 シークエンス・データを順次解析したところ、硬組織形成に関与すると思われる以下の遺伝子10個が見いだされた。 1) Osteoclast inhibitory lectin, 2) Osteoclast stimulating factor 1 3) Osteoclastogenesis inhibitory factor, 4) Osteoprotegerin (OPG) protein 5) Bone morphogenetic protein 1, 6) Bone Gla protein 7) Testican-2 precursor (SPARC/osteonectin), 8) Testican-3 precursor (SPARC/osteonectin) 9) Sparc/osteonectin, 10) Follistatin-related protein 1 precursor
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Enrichment of hepatocytes differentiated from mouse embryonic stem cells as a transplantic source.2005
Author(s)
Kumashiro Y, Asahina K, Ozeki R, Shimizu-saito K, Tanaka Y, Kida Y, Inoue K, Kaneko M, Sato T, Teramoto K, Arii S, Teraoka H
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Journal Title
Transplantation 79・5
Pages: 550-557
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