Project/Area Number |
05F05737
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
融 健 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CABIANCA Elena 名古屋工業大学, 大学院工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | スルフィナート / イミダゾリン / 不斉合成 / エナンチオ選択的 / ビスイミダゾリン触媒 / フッ素化 |
Research Abstract |
種々の不斉合成試薬として有用なスルホキシドの合成前駆体として一般的によく使用されるキラルスルフィナートは、これまで、キラルアルコールとのエステルを分割する方法が主であったが、我々は、昨年シンコナアルカロイドを用いて、従来にない極めて高いエナンチオ選択性でスルフィナートが得られることを見いだしている(J.Am.Chem.Soc., 2005,127,1374)。Dr.Elena Cabiancaはキラル触媒を触媒量用いるスルフィナートのエナンチオ選択的反応について検討した。新しいキラル触媒としてimidazoline誘導体を検討した。反応はスルフィニルクロリドがイミダゾリンの窒素と塩を形成し、それに対しアルコールが面選択的に近づきキラルスルフィナートを与えると考えた。そこで、4,5-ジフェニルイミダゾリンのN上の置換基と2位の置換基を種々合成し、その触媒能を調べた。その結果、置換基によってエナンチオ選択性に大きな変化が見られないものの、2位の置換基がかさ高いほど、高いエナンチオ選択性が得られることがわかった。2-(2-ビフェニル)イミダゾリンでは40%eeであった。イミダゾリンが2つ着いたジベンゾフランジイルビスイミダゾリンを10mol%用いた時最も高いエナンチオ選択性(44%ee)を示した。興味深いことにN上の置換基を非常にかさ高くすると触媒活性が減少しスルフィナートが生成しなくなる。これらの結果によって、キラルイミダゾリンの触媒能についての貴重な知見が得られたと思う。今後、有効な触媒のデザインに有益である。イミダゾリジンの有機触媒活性をエナンチオフッ素化反応で検討したが、今後さらに検討する材料を与えてくれた。
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