Project/Area Number |
05F05756
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Perception information processing/Intelligent robotics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
広瀬 啓吉 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ISEI-JAAKKOLA Toshiko 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 韻律的特徴 / フィンランド語話者 / 日本語初習者 / アクセント型 / 基本周波数 / 時間長 / 言語普遍性 / 言語固有性 |
Research Abstract |
音韻構造が日本語と近いフィンランド語の話者が、日本語を発音する際に、韻律をどのように生成するかを分析し、日本語母国語話者との違いを定量的に示してモデル化することを目的として以下の成果を達成した。なお、ISEI-JAAKKOLA氏の1年間の期間延長が認められたので、韻律の言語普遍性と固有性の解明に向けて、他言語の話者も含め研究を発展させる。 1.日本語初習のフィンランド語話者が、平叙文、疑問文に埋め込んで発音した日本語2〜4モーラ有意味語の韻律的特徴を日本人の発音のそれと比較検討した。その結果、時間長制御は4モーラ語を除いて似ているが、フィンランド語話者では、よりモーラタイミングに近いこと、話者の言語間の差異は、アクセント型の違いや平叙文・疑問文の違いによるよりもモーラ数や語構造の違いに現れることを示した。基本周波数については、2モーラ語のみの結果であるが、フィンランド語話者では強度とほぼ同じ変化パターンを示すのに対し、日本語話者では特にHigh-Low型の語の場合に変化パターンが異なることがわかった。さらにフィンランド語話者では、対象2モーラ語の基本周波数の変化幅を、特にHigh-Low型で文全体のそれとほぼ同じにとること、対象2モーラ語の基本周波数の制御に平叙文、疑問文の差が余り見られないことがわかった。これらの特徴について、フィンランド語の韻律の特徴から来る言語差起因の部分と、日本語に不慣れという学習者の特性に起因する部分の解明を進めている。 2.日本語、フィンランド語、チェコ語の長短の母音を比較した。その結果、長短比率は日本語が他の2言語より大きいこと、母音長に対する子音の影響は日本語では長母音でより顕著であるのに対し、フィンランド語では短母音で顕著であること、等を示した。また、フィンランド語とチェコ語の母音長が、強勢の位置や音素配列の影響をより受けることが分かった。
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