Project/Area Number |
05F05759
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Religious studies
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
深澤 英隆 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PROHL Inken 一橋大学, 大学院社会学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2005: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 日本仏教 / 宗教の実践 / 日常宗教 / 宗教理論 / 儀礼 / 宗教とツーリズム / 仏教寺院 / 宗教の諸次元 |
Research Abstract |
本共同研究は、調査研究と理論研究の両面から行われた。 調査研究は主にプロールが担当し、1年にわたって長野県小布施市の曹洞宗寺院である岩松院の近くに定住して、同寺を中心とする調査を行った。そこでは、狭義の仏教的な活動のみでなく、寺院とその家族、檀家や観光客等の関わりの中で進行する仏教寺院の多面的な日常のすべてを観察し、関係づけ、記述することが試みられた。これに加えて、プロールは、長野県全域における曹洞宗寺院を数多く訪問し、多くの僧侶とのインタヴューを行った。さらにプロールは、寺院の日常を支える寺族の女性たちの日常生活や、彼女たちの現代仏教や寺院生活に関する考えを調査する豊富な機会を得た。また永平寺等曹洞宗の重要な寺院を訪問し、数多くの聞き取り調査を行うとともに、ツーリズムと仏教寺院との関わりについても、特に善光寺を中心として、資料収集と調査を行った。 これらの多彩な調査から、現代日本の仏教寺院が、非日常的な祭礼と並んで、非常に多様な日常的機能を果たしていること、それが寺院関係者や檀家の人々の実践により、どのように支えられているかが明らかとなった。また現代仏教がかかえる問題点として、現代日本の社会変動による檀家制度の流動化と並んで、寺院が仏教の教えの有効な伝達に著しい困難をおぼえていること、僧侶の教育や養成などにおいても、なかなか新しい方法を導入することが難しく、これが現代仏教の停滞を招いていることをも、実証的に確認した。 以上の調査結果をふまえつつ、プロールと深澤は、宗教をその実践的側面から調査・検討することの可能性と問題点について、理論的に検討した。ことに、宗教の日常性に関わる近年の国内外の議論の整理と、新たな理論的展開の可能性を探る試みがなされ、そこから、宗教の日常実践を教義や儀礼の総体の連関において分析する一般的理論的枠組みについて、一定の見通しを得るに至った。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)