Project/Area Number | 05F05760 |
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Ecology/Environment
|
Research Institution | Kyushu University |
Host Researcher |
渡慶次 睦範 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 教授
|
Foreign Research Fellow |
HUTCHINSON Neil 九州大学, 大学院・理学研究院, 外国人特別研究員
HUTCHINSON N.
|
Project Period (FY) |
2005 – 2007
|
Project Status |
Completed(Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost : ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007 : ¥1,200,000 (Direct Cost : ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006 : ¥1,200,000 (Direct Cost : ¥1,200,000)
|
Keywords | 潮間帯 / 群集 |
Research Abstract |
(1)可動性捕食者は水域の生態系に普遍的に存在するが、生態系あるいは群集内での可動性捕食者の役割を把握することは困難が多く、研究例も少ない。本研究では亜熱帯性岩礁潮間帯における可動性捕食者の生態を調べるため、目視観察、定置網およびトラップを利用したフィールド調査を九州西岸・天草下島の外洋性岩礁にておこなった。調査は、時間的な変異性を考慮して、異なる季節に亘り昼および夜、大潮時と小潮時の両方で実施した。目視観察では20mのトランゼクトを用い、夜間の観察では赤外線ライトを利用した。また、満潮時にはスノーケリング調査も実施した。定置網による調査では、高さ3mの定置網を干出時に設置し、上げ潮時から満潮時にかけて移動する動物を採集した。また、トラップによる採集もおこなった。 (2)合計で40種以上の捕食性動物が記録されたが、魚類、甲殻類および頭足類が多く、特に魚類ではTakifugu niphobles、甲殻類ではPlagusia dentipes、頭足類ではOctopus parvusが個体数で卓越していた。このうち、魚類は満潮時に潮間帯に移動・利用し、タコ類は夜間に活動、十脚類は昼夜両方活動する傾向が見られた。これらの捕食動物が岩礁潮間帯で多岐にわたる食物資源を利用していることが明らかになり、特に岩盤上に固着するブジツボChthamalus challengeriが重要な資源になっていることが示唆された。この点をさらに詳しく検討するために、岩礁潮間帯に様々なデザインのステンレス製ケージを設置し、異なる捕食者の排除実験をおこなった。捕食者をすべて排除したケージでは、フジツボの生存率が明らかに高かった。このことは、潮間帯中上位の固着生物資源が生態系のエネルギー資源として可動性捕食者により取り込まれていることを示す重要な一知見である。
|
Report
(2results)
Research Products
(3results)