Project/Area Number |
05F05798
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Asian history
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高見澤 磨 The University of Tokyo, 東洋文化研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PAULES Xavier 東京大学, 東洋文化研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
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Keywords | 中華民国 / 広東 / アヘン / 賭博 / 人身売買 / 売買春 / 煙寮 / 広東モデル / 広州 / 麻薬 / 売春 / 買春 |
Research Abstract |
本研究は日本学術振興会外国人特別研究員であるザビエ・ポール氏の研究テーマたる標記課題を軸に行った。広東におけるアヘン吸引慣行を研究し、また、それとともに社会悪として報じられることが多かった賭博や人身売買や売買春などについての研究を行った。欧米には乏しい、日本における日本語・中国語の関連資料を収集し、また、当時のことを知る人に対し中国・広東において聞き取り調査を行った6これらにより、11にかかげるような研究成果が得られた。これらの研究によって得られた知見のいくつかを箇条書きすれば以下のようなことがらである。(1)アヘン吸引慣行の態様は時期によって分けることができる((1)18世紀のアヘンの来華、(2)1839年ころからのアヘン吸引の普及、(3)1906年アヘン取り締まり活動の開始、(4)中華民国期におけるアヘン吸引ブームの再来、1950年以降め中華人民共和国による取り締まり)。(2)清末には上層の人々の楽しみがかなりあったのだが、中華民国になるとその比率は下がり、労働者や無職者が大部分を占めるようになっていく。(3)中華民国期広東モデルの取り締まり方法としては、アヘン吸引者であることを届ければ一定量が与えられるというものであった。(4)さらにアヘンは人々の健康をむしばみ、国を弱めるものとして反アヘンキャンペーンが繰り広げられ、図像を用いた宣伝も多く行われた。その基本パターンはやせこけた体と貧困と死とアヘンという4者のイメージを結びっけるものであった。(5)このような目的とイメージとで描かれるため、アヘン吸引は本来の害以上に悪しき者として表現されてきた。(6)賭博・人身売買・売買春などもしばしばアヘン吸引と結びつけて社会悪として語られてきた。
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