海産微細藻類感染性RNAウイルスの分子生物学的性状と生態学的機能に関する研究
Project/Area Number |
05J00240
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Utsunomiya University (2007) Fisheries Research Agency (2005-2006) |
Principal Investigator |
水本 祐之 Utsunomiya University, 農学部, 産学官連携研究員
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ウイルス / 赤潮 / 渦鞭毛藻 / 感染 / 複製 / RNA / 宿主特異性 |
Research Abstract |
HcRNAVは赤潮原因渦鞭毛藻ヘテロカプサに感染するRNAウイルスであり、海洋環境中に広く分布する渦鞭毛藻に感染するRNAウイルスとしては世界で初めて分離された種である.HcRNAVは種内宿主特異性の異なる2系統からなる。一方でヘテロカプサの分離株には、いずれのウイルス系統に対しても溶藻反応を示さないものが存在する。マイナス鎖特異的プローブを用いたノーザン解析の結果、このヘテロカプサ分離株はUA系統のウイルスの複製および感染性ウイルス粒子の再生産をサポートしていることが明らかになった。以上の結果からウイルス感染による細胞死が認められない場合でもウイルス粒子生産が起こることを明らかにし、赤潮動態に及ぼすウイルスの影響に新たな知見を与えた.また、実際のヘテロカプサ赤潮現場から約80株のヘテロカプサ株を分離し、ウイルスRNA蓄積量にもとづくウイルス感受性試験を行ったところ、現場環境にはこれまで考えられてきた以上のHcRNAV感受性タイプが存在することを明らかにした.さらに、すでに確立されている分離株からヘテロカブサ1個体を再分離し、約1ヶ月間実験室環境中で経代した15分離株間においても、ウイルスの複製効率が異なることを明らかにした.この結果は、ヘテロカプサのウイルス感受性がわずかな期間でも変化しうることを示しており、海洋環境中におけるウイルスと宿主の進化について新たな知見を与えるものである(Mizumoto, et. al.,2008).
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)