旧世界ザルに於けるHIV-1複製阻害機構の解明と新規サル感染モデルの開発
Project/Area Number |
05J00561
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Virology
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
鎌田 和弥 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | HIV / AIDS / SIV / 種特異性 / 宿主因子 / 動物モデル / Vif / レトロウイルス / ウイルス / サル / Gag |
Research Abstract |
ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)の感染宿主域は狭く、動物実験汎用のマカクザルには感染しない。その為、理想的なHIV-1感染動物モデルは存在しない。本研究ではHIV-1の種特異的感染メカニズムを詳細に解析することによって、新たな抗HIV-1戦略の確立とHIV-1感染動物モデルの開発を目指している。 昨年までの研究により、ヒト・サル感染性HIV分子クローン(pNL-DT5R)の構築に成功した。本年は米国NIHの研究グループと共同してNL-DT5Rのサル個体感染実験を行った。その結果、 1.NL-DT5Rはブタオザルに感染性を有し、また、サル個体内でのウイルス増殖は数ケ月間に渡って持続されること 2.NL-DT5R感染によってサル個体に液性免疫が誘導され、感染後2週目以降からHIV構成蛋白に対する抗体が産生されていること 3.NL-DT5R感染ザルは顕著なCD4陽性T細胞の減少や臨床的疾患兆候を示さないこと などを見出した。NL-DT5R感染サルにAIDS様の症状が見られなかったことから、更なるウイルス遺伝子の改良が必要であることが示唆された。しかし、サル個体へのHIV-1感染という最も困難と考えられた第一障害はすでに乗り越えていることから、今後の継続的な研究によって理想的なHIV-1感染サルモデルが完成することは確実であると考える。 また、宿主因子サイクロフィリンAとHIV-1感染種特異性の関係について分子生物学的手法を用いた解析を行い、幾つかの新知見を見出した(論文投稿中)。これらの知見を生かした新たな抗HIV戦略の確立についても今後の発展が見込まれる。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)