Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
1.ダム下流河川での食物網を介した生息場所連結の違い 1,2年目の結果から,ダム湖沼のプランクトンプランクトンが栄養源として供給される,河川生態系の食物網について炭素・窒素安定同位体比による解析を行った。また,ダム下流河川にて底生動物の群集について解析した。その結果,ダム湖から流出するプランクトンを底生動物が利用し,さらに,供給されるプランクトン量が底生動物の組成を規定していることが明らかとなった。この成果はすでにOecologia誌に受理され,印刷予定である。 2.湖沼-河川の生息場所連結,湖沼-河川の食物網構造規定要因 アラスカにあるワシントン大学水圏水産科学科のアラスカ実験所にて平成18年度に採集した魚,水生昆虫,付着藻類などのサンプルについてワシントン大学水産科学科にて分析を行った。その結果,河川の底生動物群集構造は,ベニサケが多く遡上する河川とあまり遡上しない河川では大きく異なり,ベニサケによって海から栄養塩がもたらされて河川内の生産性が高くなり,それによって河川内や河口付近での生物群集の変化が起こされると考えられた。またベニサケの産卵行動による底質の撹乱によっても,底生動物群集が大きく変化したと考えられた。また,湖沼内での食物網と河川流入や都市化,湖沼内の生産性,生態系サイズなどとの関係を検討した。データとして,ワシントン州,カナダ・ブリティッシュコロンビア州ある25の湖沼について,そこで採集された魚類群集について安定同位体比データを用いて,食物網とそれを規定する環境要因の関係について検討した。その結果,河川流入や都市化はほとんど食物連鎖長には影響せず,生態系サイズや湖沼が位置する標高が大きな影響を与えることが示唆された。
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