代数曲線上のモノドロミー保存変形から得られるハミルトン系についての総合的研究
Project/Area Number |
05J01179
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
眞野 智行 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | モノドロミー保存変形 / 楕円曲線 / パンルヴェ方程式 / 超幾何関数 / 代数曲線 / テータ関数 / モノドロミー / モジュライ / ハミルトン系 |
Research Abstract |
昨年度までの研究成果に基づき、楕円曲線上のモノドロミー保存変形を記述する非線形微分方程式の解の性質について詳細な研究を行った。第一に、楕円曲線を特異点を許す有理曲線に退化させたときモノドロミー保存変形の解がどのような挙動を示すかということが主要な問題としてあった。まず特異点を許す有理曲線上におけるモノドロミー保存変形の問題を定式化し、その解が第6パンルヴェ方程式とそのタウ商により記述されるという結果を用いて、そのデータにより特異有理曲線の近傍にある非特異楕円曲線上のモノドロミー保存変形の解を漸近的に記述するこどに成功した。モノドロミー保存変形の解の特異因子の近傍における挙動は一般に極めて複雑な挙動を示すことが観察されており、本研究成果は幾何学的に興味深い状況において、かつ多変数の偏微分方程式に対して上記のような研究を実行した点で新しく、本研究の視点からの成功は当該分野の将来の発展に関して重要性を持つものと考える。第二に、本研究の遂行過程において、楕円曲線上のモノドロミー保存変形の新しい特殊解が発見され、その基本的な性質を明らかにした。これは古典的な超幾何関数を楕円曲線上に拡張したものとみなせるが、第6パンルヴェ方程式が超幾何関数を特殊解に含むことの類似と思える。しかし従来の研究ではほとんど見られなかった対象であり、本研究の主題であるモノドロミー保存変形とは独立した対象としてみることも出来て、近隣分野における対象との関連や様々な対象への応用といった今後の予期される展開を含めて新たな研究対象として興味が持たれる。これらの研究結果は論文「Monodromy preserving deformation of linear differential equations on a rational nodal curve」、「Studies on monodromy preserving deformation of linear differential equations on elliptic curves」、「Riemann-Wirtinger integrals and monodromy preserving deformation on elliptic curves」にまとめられ間もなく発表の予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)