Project/Area Number |
05J01503
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Archaeology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東村 純子 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 紡織 / 織物 / 紡錘車 / 原始機 / 地機 / 高機 / 輪状式 / 機 / 古墳時代 / 律令時代 / 考古学 / 分業 / 手工業 |
Research Abstract |
本研究では、日本各地の遺跡から出土した古墳時代中期から律令時代に属す紡織具の形態的分析、紡織具の組成などの検討を行った。前年度に引き続き、全国各地の紡織に関わる出土部材の抽出、紡錘車や苧引金具などの集成を行った。まず、紡錘車の形態的特徴の基礎的分析を行い、遺跡間での紡織具の組成や保有率などを検討した。律令時代の製糸・製織における官衙と集落、集落間の分業について考察するための基礎資料をまとめることができた。 次に、これまで地機(有機台腰機)を模造したものと考えられてきた、古墳時代中期の滑石製祭器(群馬県上細井稲荷山古墳出土)の資料調査を行った。さらに、このモデルとなった木製品について、東は群馬県、西は佐賀県までの出土例を抽出し、調査・分析を行った。その結果、経を手前から奥へ輪状にかける原始機が復原できることを明らかにした。律令制成立過渡期の7世紀中葉以降、官衙では地機・高機が導入される。一方、集落においては輪状式の原始機が7世紀前半まで存続した可能性がある。以上の研究成果の一部は、2007年1月に日本史研究会古代史部会で報告した。また2007年5月の日本考古学協会総会においても口頭発表する予定である。 各種の機の構造が織布の規格とどう関係するか、調庸制成立に至るまでの変化、また律令制成立期の官衙と集落における紡織体制の具体相についてさらに考察すべき課題は多い。以上、今年度に行った製糸から製織工程に関わる各種の紡織具の検討は、古墳時代中期から律令制成立期における紡織の一端を明らかにする上で重要な基礎研究となった。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)