メチルグリオキサールは解糖系由来細胞増殖調節因子か?
Project/Area Number |
05J01945
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied microbiology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高詰 佳史 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | メチルグリオキサール / グリオキサラーゼI / 解糖系 / Spc1-MAPK経路 / Pap1p / システイン残基 / 分裂酵母 / カルシニューリン / シグナル伝達 / MAP-キナーゼ |
Research Abstract |
メチルグリオキサール(MG)はすべての生物にとって普遍的なエネルギー生産系である解糖系から生成する代謝物であるにもかかわらず様々な疾病への関与が指摘されている。また高濃度のMGはあらゆる細胞の生育を阻害し、細胞毒性を示す。MGの細胞に対するこのような作用機構を明らかにすることを目的として、MG代謝を司る酵素グリオキサラーゼI(Glo1)の分裂酵母における構造遺伝子を同定し、破壊株を作成したところ、野生株に比べ、MGに対する感受性を示した。出芽酵母のGlo1欠損株もMGに対する感受性を示し、その感受性はGLO1構造遺伝子の導入により、抑圧された。次にGlo1破壊株のMG感受性が抑圧されるような条件を検討した結果、ソルビトールによる高浸透圧ストレス条件下では、Glo1破壊株(glo1Δ)のMG感受性が抑圧されることを見出した。そこで高浸透圧ストレスにより活性化されるSpc1-MAPK経路がMG感受性の抑圧に関与するのではないかと考え、MGによるSpc1のりん酸化の有無を検討した結果、MG処理により、Spc1pはりん酸化された。また、Spc1欠損株(spc1Δ)やwis1Δ(spc1を活性化するMAPKキナーゼ欠損)株もGlo1欠損株と同様にMGに対する感受性を示した。さらにSpc1-MAPKの下流にある転写因子Pap1pはMG処理により、核に局在化し、MG処理によるPap1pの核局在は、MGがPap1pのシステイン残基を可逆的に修飾することにより引き起こされることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)