Project/Area Number |
05J02253
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
諸岡 紗以子 Kyoto University, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 水熱反応 / アセトアルデヒド / ギ酸 / 不均化 / 炭素炭素結合生成 / 乳酸 / エタノール / 経路選択 / 超臨界水反応 / ホルムアルデヒド / Cl化学 / メタノール / メタンジオール / 六員環 / アルデヒド / C-C結合生成反応 / C1化学 |
Research Abstract |
ホルムアルデヒドとギ酸の系について見出した、有機溶媒や金属触媒を用いない水熱炭素-炭素結合生成反応が、C2アルデヒドであるアセトアルデヒドとギ酸においても進行することを明らかにし、アルデヒドとギ酸による酸触媒水熱炭素-炭素結合生成反応が、α-水素の有無に関わらず進行し、一般性を持つことを証明した。 アセトアルデヒドとギ酸が、200-250℃の水熱条件下において酸触媒炭素-炭素結合(乳酸)生成反応 (1)、交差不均化(2)、およびアルドール縮合(3)を起こすことを見出した。 CH_3CHO+HCOOH→CH_3CH(OH)COOH(酸性条件下) (1)CH_3CHO+HCOOH→CH_3CH_2OH+CO_2 (2)2CH_3CHO→CH_3CH(OH)CH_2CHO→CH_3CH=CHCHO (3) 炭素-炭素結合生成反応(1)は、金属触媒や有機溶媒を用いずにC2からC3化合物を生成する、クリーンな水熱反応であるという点で画期的である。水熱交差不均化(2)は、無触媒でアルコールを生じる新しい反応である。常温では、酸や塩基が存在するとα-水素を有するアルデヒドは専らアルドール縮合(3)しか起こさないのに対し、熱水中では、酸性条件下であっても他の反応に対するアルドール縮合の優位性が抑制され、炭素-炭素結合生成反応(1)や交差不均化(2)といった有用な反応が主反応として進行しうることを明らかにした。更に、見出した反応の速度論的解析に基づき、触媒を用いずにアルデヒド水熱反応の定量的な経路選択が可能であることを実証した。現在、以上の内容の論文をJ.Phys.Chem.Aに投稿中である。また、アルデヒドの無触媒水熱不均化について、高精度の量子化学計算と分子動力学計算により、遷移状態構造を決定し、溶媒和効果を検討した。
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