細胞内輸送系を支える液胞選別輸送レセプターのリサイクルのための分子機構の解明
Project/Area Number |
05J02266
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山崎 美紗子 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 細胞内輸送 / レトロマー / シロイヌナズナ / 液胞 / オルガネラ形成機構 / 形態形成 / 胚発生 / 老化 / オルカネラ形成機構 |
Research Abstract |
高等生物は個体レベルでは様々な器官を進化させ,周囲の環境の多様性に対応しており,細胞レベルでは多数の細胞内小器官(オルガネラ)を含み複雑化している.それぞれの器官は分化した細胞から構成される.細胞の分化状態はそれぞれのオルガネラの機能によって決定されている.オルガネラが正常に機能するためには,個々のオルガネラに局在する物質が適切に配置されることが重要である.よって高等生物が正常に生きていくためには細胞内輸送が必須である.一方,細胞内輸送の分子実態およびその機能については明らかにされていないことが多い.私は液胞への選別輸送に注目し細胞内輸送の分子実態について解明することを目的として研究を進めている.これまでの成果として,以下の2点を明らかにした.(1)細胞内レベルの解析:高等植物において液胞選別輸送にレトロマー複合体が関与する.(2)植物体レベルの解析:レトロマー変異体は高等植物の成長,老化,胚発生,病害応答にも不具合を示す.これまでに知られている高等植物の液胞の輸送に異常を持つ変異体は植物体レベルでは特に野生型と差がないものが多い.したがって(2)の表現型は液胞への輸送以外にもレトロマーが機能することを示唆しており,高等植物においてレトロマーの機能が多様化していると考えられる.酵母のレトロマー変異体は液胞の形態異常を示すが,個体としての生存や分裂活性は正常である.レトロマー構成因子は酵母から脊椎動物,高等植物まで広く真核生物に保存されており,哺乳類の初期発生に重要であることも指摘されている。このことから生物が進化の過程で複雑化し,細胞内輸送の役割が多様化するなかでレトロマーの機能も多様化したのではないかと考えられる.以上の成果は投稿論文として2008年2月に報告した(雑誌論文参考).
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)