大腸菌における染色体とプラスミドの分配の分子機構の解明
Project/Area Number |
05J02334
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
足立 隼 Kyoto University, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 大腸菌 / 染色体動態 / POCシステム / 反応拡散系 / SecA / MukB / oriC / ter / バクテリア / 位置決定 / SecY / SeqA / Fプラスミド / SopA / SopB / BrdU |
Research Abstract |
1.大腸菌の細胞内では複製起点oriC・複製終点ter・複製フォーク・MukB-GFPが規則的に配置される。我々はまず様々な条件下で培養した大腸菌の姉妹染色体分配に関わる現象のタイムコースを非同調条件下で詳細に解析した。姉妹染色体のコヒージョンを調べるため、oriCとterに関して蛍光顕微鏡で局在を調べ、フローサイトメトリーや新たに開発したBrdU染色法による解析でコピー数を調べた。oriCやterのフォーカス数はコピー数よりも増殖速度の非常に遅い僅かな例外を除いて少なくなり、コヒージョンの存在を証明した。mukB欠失変異株ではoriC・ter・複製フォークの局在が異常になるが、コヒージョンは見られた。複製フォークは貧栄養培地では二方向性複製に関与している1対が複製途中に分かれて移動するが、富栄養培地では近接して存在した。MukB-GFPフォーカスの数は複製フォークの数よりも常に多く、細胞長の伸長に従って数が増えた。これらの結果と核様体と細胞膜の形態のDAPI・FM4-64二重染色による解析、FtsZのZリングの細胞周期における数と位置の変遷の解析から大腸菌染色体動態に関わる現象のタイムコースを推測した。 2.前年我々が提唱したPOCシステムの特徴づけを行うため、各構成因子におけるGFP融合タンパク質を用いた退色実験(FRAP)による遊離分子数と高次構造形成分子数の比の測定を行い、各タンパク質が反応拡散系を構成しうる特徴を持つかどうかを検証した。またPOCシステムの遺伝子変異株を用いた複製起点・複製フォーク・MukBクラスターの位置解析を行い、POCシステムが核様体全体だけでなくこれらの因子の位置決定にも影響を与えていることを確認した。さらには同じく遺伝子変異株を用いた細胞内往復運動のエピスタシス解析を行い、SecAを中心としたタンパク質問相互作用の順番により実際に往復運動が起こっていることを証明した。これらのことから我々の発見したPOCシステムが複製起点・複製フォーク・MukBクラスターの位置決定に関わる反応拡散系であることが支持された。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)