液柱内マランゴニ対流における対流場の能動的制御の研究
Project/Area Number |
05J02448
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Thermal engineering
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
植村 豪 Tokyo University of Science, 理工学研究科・機械工学専攻, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | マランゴニ対流 / 微小液滴 / 表面張力 / マイクロスケール / 制御 / 対流パターン |
Research Abstract |
近年では化学,生物分野においてマイクロスケール化が注目されており,試料や試薬等の液滴体積を微小化し,さらに体積の制御とハンドリングが重要な課題となっている.微細ピンを用いたナノ・ピコリットル液滴形の形成を行い,ピン直径,ピン引き上げ速度,ピン表面の濡れ性を変えて液滴形成過程の観察と液滴体積の測定を行った.その結果,ピン端面に形成される液滴体積は,メニスカス崩壊時のピン近傍に現れる円錐形状の体積と一致していることが分かり,メニスカスの動的変形に伴うピン近傍の界面形状からピン端面に形成される液滴体積が決定付けられていることを見出した.濡れ性による液滴体積の変化を調べたところ,親水性のピンではピン端面を覆う液滴が形成され,疎水性のピンではDewettingが発生し,親水性のピンを用いた場合よりも液滴体積が減少することが分かった.これはメニスカス収縮の際にピンのエッジ部分で接触角が減少し,後退接触角よりも小さくなった場合にコンタクトラインがエッジから離脱するためであり,高速度カメラからの観察によってマイクロスケールにおいてピン端面上にDewettingが生じる様子を捉えることに成功した.自由表面上にマランゴニ対流を発生させて液滴体積の制御を試みたところ,キャピラリー数に対して液滴体積が線形に減少する結果を得た.液滴体積が減少するメカニズムを調べたところ,メニスカスの収縮時にピン端面でDewettingが発生し,メニスカス崩壊直前におけるメニスカスの円錐体積が減少することが分かった.従ってマランゴニ対流下における液滴体積の減少は,液滴に分離する直前のメニスカス形状がマランゴニ対流によって変化し,円錐形状の底円直径が減少しているためであることを見出し,キャピラリー数をパラメータとしてロッド端面に形成される液滴体積を容易に予測,制御できることを示した.
|
Report
(3 results)
Research Products
(8 results)