Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
カドミウム曝露に対する細胞内シグナル伝達機構については、未解明な部分が多く残されている。我々は、ERK、JNK、p38の3つの主要なサブファミリーからなるMAPKの関与について、ノックアウト、ノックダウン法を用いて検討した。まずJNKの活性化因子であるSEK1とMKK7を共に欠失したマウス胚性幹(ES)細胞を用いて、カドミウム曝露に対する細胞応答におけるMAPKの関与を検討した。SEK1・MKK7両欠損細胞にカドミウムを曝露し各MAPKの活性化を調べたところ、JNKの活性化が完全に抑えられただけでなく、p38およびERKの活性化も著しく抑制されていることを見出した。さらにカドミウム曝露における両欠損細胞でのストレス応答性遺伝子の発現を調べたところ、熱ショック蛋白HSP70の発現誘導が抑制されることを認めた。次にカドミウムを曝露したSEK1・MKK7両欠損細胞におけるHSP70発現誘導の抑制が、どのMAPKアイソフォームに依存しているのかをRNA干渉によるノックダウン法により検討した。各MAPKファミリーのアイソフォームに対するsmall interfering RNA(siRNA)を野生型ES細胞に導入後、カドミウムを曝露しHSP70蛋白レベルを測定した。その結果、ERK1、ERK2、JNK1、JNK2、P38αのsiRNAを導入した細胞において、カドミウム曝露によるHsP70発現誘導が著明に抑制されることを見出した。一方、p38β、38γのsiRNAを導入した細胞では、HSP70発現誘導の増強を認めた。以上の実験から、カドミウム曝露ES細胞では、SEK1およびMKK7はJNKのみならずp38とERKの活性化にも関与していること、さらにHSP70発現誘導は各MAPKアイソフォームおよびSEK1・MKK7による複合的な制御を受けることが示唆された。
All 2008 2007 2006
All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results)
Journal of Cellular Biochemistry (印刷中)
Environmental Toxicology and Pharmacology 24
Pages: 252-259
Toxicology and Applied Pharmacology (印刷中)
Current Topics in Biochemical Research 印刷中
Environmental Health Perspectives 印刷中