超高圧反応を基軸とする環境調和型有機合成反応の開発
Project/Area Number |
05J03626
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
隈本 康司 高知大学, 理学部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 環境調和型分子変換反応 / 高圧縮合反応 / 無触媒反応 / 水熱反応 / ケタール化反応 / 尿素合成反応 / Strecker反応 / 芳香族アルキル化 |
Research Abstract |
有機合成化学における最近の重要なテーマの一つに、「環境調和型有機合成」の開発が挙げられる。本研究では、そのアプローチの一つとして、超高圧反応場において有効に促進される有機化学反応に着目し、種々の無触媒型縮合反応の開発を行った。その結果得られた成果の概要は以下の通りである。 1.カルボニル化合物のケタール化及びOxy-Michael/ケタール化反応 ケタール化合物はカルボニル基の保護基として有用である。これらは通常酸触媒存在下、アルコールとカルボニル化合物との縮合反応によって合成される。しかし、環境調和型分子変換を目指すには、より中性条件下での反応が求められる。本研究では、この系に高圧力を適用し、望むケタール誘導体を無触媒的かつ定量的に得ることに成功した。 2.N-Trocカルバメート類とアミンとの縮合反応 カルバメート類とアミンとの縮合反応は尿素合成における重要な反応のひとつであり、通常塩基またはLewis酸の添加を必要とする。本研究ではトリクロロエチルカルバメートとアミンとの縮合反応による置換尿素合成に高圧力を適用し、無触媒かつ定量的プロセスの開発に成功した。 3.多成分系Strecker反応 Strecker反応はアルデヒドをカルボニル成分とする場合は比較的容易に進行するが、ケトンを用いた場合立体障害が原因となり、基質によってはうまく反応が進行しない。本研究では、ケトン、アニリン、トリメチルシリルシアニドの三成分系Strecker反応に高圧力を適用し、望むα-アミノニトリルを無触媒的かつ高収率で得ることに成功した。 4.水熱条件下でのケトンとアニリンの縮合反応 水中での有機合成反応の実現は環境調和型反応を志向する上で最も重要な課題のひとつである。このような発想のもとに、本研究では、アニリン類のケトンによる芳香族アルキル化を検討し、望む反応が水熱条件下、比較的スムーズに進行することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)