Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
Veda語の動詞組織全体の理解のためには,語根重複を伴う動詞語幹形成のメカニズムの解明は焦眉の課題であり,わけても重複現在語幹の形態と機能に関する包括的な調査・分析は為されていないのが現状である。本研究の目的は,重複現在語幹の可能性がある全ての現在語幹について,実際の用例箇所を網羅した調査を通じて,個々の動詞ごとに重複現在語幹の共時的・通時的な位置付けを行い,それらの蓄積を基盤として,Veda語における重複現在語幹の形態と機能の包括的な理解を得ることであった。 幹母音を伴わない重複現在語幹の中,重複母音-i-で語根重複するグループ(-i- reduplizierte athematische athematische Prasentia)に関して,前年度までの作業で得た知見を活用しつつ精密な資料調査・検証作業を行うことが今年度の課題である。 重複母音-a-で語根重複するグループに対する前年度の作業方針を引き継ぎ,重複母音-i-によって重複現在語幹を形成する動詞群について,重複現在語幹ならびに語根重複を伴う動詞語形(重複Aorist語幹,完了語幹,Intensiv, Desiderativ)の全語形と用例箇所をリストアップするのみならず,語根重複を伴わない他の動詞語形に関しても可能な限り詳細に語形と用例を収集し,個々の動詞の活用語形の精密な資料集を作成していくことに専念した。 これにより,翌年度より作成予定の,幹母音を伴わない重複現在語幹の形態と機能とに関する包括的な論文のための基礎準備が整ったと考えられる。
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