多相系岩石の粒成長と流体分布:焼結実験による岩石物性の研究
Project/Area Number | 05J04675 |
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Tohoku University |
Research Fellow |
大内 智博 東北大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed(Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost : ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006 : ¥800,000 (Direct Cost : ¥800,000)
Fiscal Year 2005 : ¥900,000 (Direct Cost : ¥900,000)
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Keywords | かんらん石 / 単斜輝石 / 水 / 粒成長 / マントルダイナミクス / マントルの粘性 / 流体 / 微細組織 |
Research Abstract |
本年度では昨年度に引き続き,東北大学理学研究科設置のピストンシリンダー型高温高圧発生装置を用い,かんらん石-単斜輝石系における粒成長実験を行うとともに,粒子サイズ分布データの解析を行った.この実験により,鉱物の粒成長の素過程及び速度がかんらん石・単斜輝石の量比に依存して変化することが明らかとなった.特に,かんらん石/単斜輝石の量比が7/3を境に,かんらん石の粒成長速度が大きく異なることを見出したことは,地球内部におけるマントルダイナミクスを考える上で意義が大きい.この成果は国際誌にて公表した. さらに本年度では,かんらん石-単斜輝石-水系における粒成長実験を行うとともに,粒子サイズ分布データの解析を行った.これにより,二種以上の鉱物相からなる岩石においても,鉱物の粒成長速度は水の存在によって速くなることを明らかにした.従来,マントルにおける水の存在によって,マントルの粘性は低下することが指摘されていた(例えばKarato et al.,1986).しかし本研究では,マントルの粘性は鉱物粒子のサイズに依存するといった事実や,水の存在によって粒成長が速くなるといった本研究で得られた実験結果を考慮した場合,マントルにおける水の存在によってマントルの粘性は逆に上昇する場合がありうることを明らかにした.このことはマントルダイナミクスにおける水の役割を考える上で非常に重要である.この成果についても国際誌にて公表した.
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Report
(2results)
Research Products
(4results)