熱応答性高分子を利用するマルチ酵素反応の制御による新規糖鎖合成反応の開発
Project/Area Number |
05J04827
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biofunction/Bioprocess
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
桑折 道済 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 熱応答性高分子 / 糖加水分解酵素 / 糖転移反応 / 酵素阻害剤 / 阻害剤 |
Research Abstract |
キチナーゼ阻害剤の候補として、糖骨格を有する、糖イソオキサゾリン誘導体、糖チアゾリン誘導体の合成を行った。また、キチナーゼA1(Bacillus circulans WL-12)がガラクトース(Gal)とN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)からなるGal-GlcNAc-GlcNAc3糖構造を認識せず、加水分解反応が進行しないことを見出し、Gal-GlcNAc-GlcNAcの側鎖に重合基を導入した。合成した人工オリゴ糖とN-イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)の共重合により、糖グラフト化熱応答性高分子の合成を行い、作製した高分子の諸性質の評価を行った。Gal-GlcNAc-GlcNAc-β-S-CH_2CH_2CONHCH_2NHCOCH=CH_2の含有率を0〜20%として重合を行った結果、M_n=30,000〜60,000程度のポリマーが得られた。生成ポリマーは、いずれも熱応答性を示し、熱応答性高分子としての性質を保持していることがわかった。3糖化合物含有率10%のサンプルを用いて、高温(40℃)、低温(30℃)下でpNPキトビオシドを用いて酵素反応を追跡した結果、高温下で酵素反応が阻害されていることが示唆された。また、親水性の糖の含有率が増すにつれて、下限臨界溶液温度(LCST)は上昇し、特に含有率20%のときは、LCSTが47℃となり、これまでで最も高い相転移温度を示すグライコマテリアルを合成することが出来た。本成果により糖骨格の含有量を調節することで、LCSTを変化させることが可能である、リンカー部位にCH_2CH_2CONHCH_2NHCOCH=CH_2基を用いることで、非常に鋭敏な相変化が実現することが示された。また、熱応答性高分子を利用することで酵素反応の制御が可能であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)