下垂体前葉細胞間情報伝達因子としての免疫制御因子,IL-18の新たな機能の解析
Project/Area Number |
05J05032
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永井 康裕 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | IL-18 / BAPC-1 / スライス培養 / 下垂体前葉 / B7-H3 / 免疫抑制 / immuno-endocrine / 下垂体由来前葉細胞株 / 炎症性サイトカイン / marginal cell layer / 牛下垂体前葉細胞株 / 幹細胞・前駆細胞関連遺伝子 / Immuno-endocrineネットワーク |
Research Abstract |
インターロイキン18(IL-18)は、炎症性サイトカインの一種で、細胞性ならびに液性免疫の反応を促進するユニークなサイトカインであり、サイトカインネットワークの上位に位置する。本研究では下垂体前葉細胞におけるIL-18の作用とその機構を解明することを目的とする。本年度は研究計画に従い遂行し、以下の新知見が得られた。1.IL-18のGH分泌に及ぼす影響を下垂体前葉スライス培養法で解析した。ウシ下垂体を採取後、中葉と後葉を取り除き、マイクロスライサーを用いて150μmの前葉切片を作製し、培養した。前培養を一晩行った後、IL-18刺激前5時間と刺激5時間の培養上清を回収し、GH濃度をRIA法で測定した。また、培養後のスライス切片は、4%PFA/PBSで固定後、パラフィン包埋し、免疫組織学的解析に供した。IL-18シグナル伝達因子であるMAPKp38とSTAT3の陽性反応は、無刺激切片に比べIL-18切片で強く核に局在した。一方、IL-18刺激したスライス培養切片(IL-18切片)では、GHの染色性は低下する傾向を示した。しかし、IL-18刺激によって、培養上清中のGH濃度は、コントロールと比較して有意な変化は起こらなかった。このことより、スライス培養切片において、IL-18はGH細胞に機能的に作用するが、GH分泌に影響しないものと考えられる。2.BAPC-1とPBMCを共培養することによりBAPC-1に発現するB7-H3分子の機能解析を試みた。BAPC-1とPBMCを共培養した区では、PBMCにおけるCD25の発現が、単培養区と比較して有意に上昇した。一方、12B抗体を添加した共培養区では、通常の共培養区と比較してさらに有意にCD25の発現が上昇したことから、B7-H3分子が12B抗体によって阻害されることによって、PBMCの活性化が上昇することが示された。以上のことより、B7-H3分子は、ウシにおいても免疫機能を抑制的に制御することが示された。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)