Project/Area Number |
05J05148
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biofunction/Bioprocess
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
関 孝弘 熊本大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 焼酎粕 / 焼酎粕から製造した醸造酢 / 抗ラジカル活性 / 過酸化脂質ラジカル生成抑制 / CCl_4 / HepG2 / tyrosol / ferulic acid / 醸造酢 / colon 38 / NK細胞 / IL-12 / IFN-γ |
Research Abstract |
人々の健康志向に伴い、疾病で死なないためのもっとも有効な策である予防が注目されている。疾病予防のために機能性食品や食品の食品因子の研究が、盛んに行われている。臨床でがんなど疾病の予防に対して用いるため、それらの作用機序の解明は重要である。これまでに我々は、焼酎製造工程から副生する燐酎蒸留廃液(焼酎粕)および焼酎粕から製造した醸造酢が、in vitroおよびin vivoで抗腫瘍活性の試験を行った結果、優れた抗腫瘍活性を有することを見出した。また、焼酎粕および醸造酢はin vitroで優れた抗ラジカル活性を有することも報告している。このため本研究では、抗ラジカル活性の作用機序の解明と活性物質の同定を行った。 米焼酎粕および醸造酢の抗ラジカル活性を、はじめに過酸化脂質ラジカルの生成抑制試験を行った。その結果、優れた活性を有していたため、それらに含まれる抗ラジカル活性の主要な物質の精製同定を行った。醸造酢を逆相HPLCにより精製し、各分画の抗ラジカル活性を測定し、その中で最も活性の強い2画分に対して、LC-MS、NMRおよびFT-IRで同定し、tyrosolおよびferulic acidであると明らかにした。 また、生体でも焼酎粕および醸造酢が抗ラジカル活性を有することを明らかにするため、細胞およびマウスを用いて検討した。ヒト肝臓がん細胞株HepG2に対して、H_2O_2による細胞傷害試験で評価した結果、脂質過酸化を抑制し、GSHの酸化ストレスによる減少を抑制した。さらに、CCl_4によるマウス肝障害実験モデルでの検討を行った結果、米焼酎粕および醸造酢の投与は、肝臓の脂質過酸化を抑制し、肝GSH濃度の減少を抑制した。さらに、肝障害の指標である血中ASTおよびALTの増加を抑制した。以上のように、焼酎粕および醸造酢がin vitroとin vivoの両者で抗酸化活性を有することを明らかにした。
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