Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本年度は,レム睡眠期の脳波特徴と自律神経活動,および事象関連電位についての研究と発表を行った。レム睡眠を6つの段階に分類し,脳波の特徴を調べた結果,レム睡眠期の脳波は,ほぼθ波期と平坦期が占めており,これまでレム睡眠の特徴的脳波として注目されてきたα波や鋸歯状波といった脳波特徴はレム睡眠期にはほとんど見られないことが分かった。レム睡眠期の脳波パタンは,類似していると言われてきた入眠期の脳波パタンとも異なるということが示された。この知見については,国際誌(Sleep and Biological Rhythms)に掲載された。一方で,脳波解析と共に睡眠中の自律神経活動の解析を進行中であり,将来的には脳波を測定することなくレム睡眠を推定することのできるシステムを確立することができるように研究を進めている。 レム睡眠期に,外部への注意を喚起しておくことで,事象関連電位のP400成分に増大が見られ,その結果は国際誌(Sleep)に掲載された。さらにレム睡眠期の事象関連電位と刺激間間隔に関する実験を行い,その性質について掘り下げた調査を行った。刺激間間隔を1.5秒から48秒までステップワイズに増加させていき,P400の出現様式を観察した。結果,レムtonic期では刺激間間隔に応じたステップワイズの増加を示したのに対し,レムphasic期では,30秒を超えるまで一定の振幅を示し,十分に間隔があくと振幅が急激に増加するという性質を示した。このことは,レムphasic期の反応性の低さを特徴的に示している。この結果は,国内学会(日本生理心理学会,日本睡眠学会,日本臨床神経生理学会)・国際学会(ヨーロッパ睡眠学会)での発表を行い,投稿準備中である。
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