金ナノロッドの形状製御技術を駆使した一次元金ナノ配線の構築
Project/Area Number |
05J06228
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西岡 宏司 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 金ナノロッド / 化学還元 / 光照射 / 生成メカニズム / 暗反応 / 銀イオン / アスペクト比 / アクションスペクトル / アセトン / 4級アンモニウム塩 / アニオン性界面活性剤 |
Research Abstract |
本研究では、異方性金ナノ粒子である金ナノロッド(NR)の生成メカニズムを踏まえて、基板表面で特定方向に成長する金ナノワイヤーを実現することを目的とした。我々は以前にアスコルビン酸による化学還元と光照射を組み合わせることで、均一なNRを再現性良く短時間で調製可能な方法を提案している。本手法では、NRの生成プロセスをアスコルビン酸による金イオンの還元過程と光照射によるNR形成過程の2つのステージに分割しているため、反応を個々に追跡可能である。未だ解明されていない棒状の金ナノ粒子であるNRの生成メカニズムの解明を目指し、後者のNR形成過程について検討を実施した。 銀イオンがNRのアスペクト比を制御していることは周知の事実であるが、本研究ではより詳細な役割を見出した。銀イオンはNRの長軸方向への成長を促しているのではなく、短軸方向への成長を抑制していることが明らかとなった。NRとなる種粒子の生成過程から、銀イオンによる結晶成長の制御が影響していることを明らかにした。 NR生成のアクションスペクトルより、NRの生成反応は「ケトンの光反応」で開始することが本研究によって明らかになった。さらに、光照射を停止後もNRの生成反応が進行することを見出し、アセトンの光反応以後は光を必要としない、いわゆる暗反応によってNR生成反応が進行することが明らかとなった。さらに、光照射を行って作製したNR溶液を光照射前の反応溶液に添加することでもNRの生成反応が進行することを見出し、暗反応は光照射の段階で生成した種粒子によって誘起されていることを明らかにした。またガラス基板上にNRの種粒子を固定化し、暗反応を利用することで基板上に金ナノ粒子を成長させることにも成功している。 本研究の成果は、NRを含めた異方性ナノ粒子の生成メカニズムの解明に大きく貢献できると期待できる。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)