ポルフィリノイド低原子価金属錯体の新規創製とユニークな反応性の評価
Project/Area Number |
05J06238
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 和幸 Osaka University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ポルフィセン / 電子求引基 / 非芳香族 / 人工ヘム類縁体 / ミオグロビン / リガンド挙動 |
Research Abstract |
ポルフィセンは代表的なテトラピロール化合物であるポルフィリンの構造異性体であり、ポルフィリンと同様に18π電子系の芳香属性を有することが知られている。また、4nπ電子系を有する化合物は非芳香族性を示し、芳香族化合物とは大きく異なった性質を有すると考えられるが、非芳香族テトラピロール化合物はその合成の困難さと不安定性から、その報告例は少ない。 これまでの研究により、強力な電子求引基であるCF_3基をピロールβ位に4導入したポルフィセン(CF_3Pc)は、これまで合成されてきたポルフィリン類縁体と比較して、環の還元が起こりやすいことが明らかになっている。このCF_3Pcを還元することで、20π電子系を有する安定な非芳香族テトラピロール化合物を単離できると考えた。 CF_3Pcとトリフルオロ酢酸(TFA)、トリブチルチンハイドライド(Bu_3SnH)を反応させることにより20π電子系のポルフィセン(20πPc)が得られた。この反応はTFAのみ、Bu_3SnHのみでは進行しないことから2電子、2プロトンの反応であることが示された。また、ヂチオナイト水溶液、トリメチルハイドロキノンで処理することによっても20πPcが得られることを明らかとした。得られた20πPcは1H NMR,13C NMR,19F NMR,UV-visスペクトル、FAB-MSにて同定を行った。 さらに、20πPcの結晶構造解析を行い、非芳香族に特徴的な非常に歪んだ構造を有していることを明らかとした。 また、20πPcの空気に対する安定性の評価を行った。通常、非芳香族化合物は空気に対して非常に不安定であり、直ちに安定な芳香族化合物へと酸化される。しかし、得られた20πPcは、塩化メチレン中、24時間後でも98%以上が酸化されることなく非芳香族の状態のままであり、非常に安定な非芳香族化合物の合成に成功したといえる。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)