ケイ素系ナノフィラーを用いた高分子ナノハイブリッド薄膜材料の創製
Project/Area Number |
05J06242
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
穂坂 直 Kyushu University, 先導物質化学研究所, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 高分子薄膜 / シルセスキオキサン / ハイブリッド / 中性子反射率 / リビングラジカル重合 |
Research Abstract |
本研究はかご型シルセスキオキサンとのハイブリッド化による高分子薄膜の改質を目的としており、すでにかご型シルセスキオキサンのシクロペンチル置換体をナノフィラーとして添加することで、ポリスチレン薄膜の熱的安定性が向上することを明らかにしている。本年度は、かご型シルセスキオキサンへの種々の置換基の導入により、ポリスチレン薄膜中におけるナノフィラー分布構造を制御し、薄膜の熱的安定性と薄膜構造との関連性について検討した。 かご型シルセスキオキサンに、ポリスチレンとの親和性の高いフェネチル基、表面自由エネルギーの低いフルオロアルキル基、基板との親和性の高いヒドロキシル基を導入することで、それぞれ、ナノフィラーの、ポリスチレン薄膜中への均一分散、薄膜表面への選択的濃縮、および基板界面への濃縮を達成した。さらに、これらの構造を有する高分子ナノハイブリッド薄膜の熱的安定性を評価し、薄膜中におけるナノフィラー分布構造が薄膜の熱的安定性に大きく影響を及ぼすことを明らかにした。薄膜中においてナノフィラーが均一に分散している場合は、ナノフィラーの添加によるガラス転移温度や粘度などの物性の変化が、薄膜の熱的安定性を決定する因子となることが示唆された。一方、薄膜表面に濃縮したナノフィラーは、薄膜の表面自由エネルギーを低下させることにより、薄膜の熱的安定性を向上させる効果を有していた。さらに、ナノフィラーの基板界面への濃縮は、薄膜と基板との親和性および界面の粗さを変化させることで、最も強い薄膜安定化効果を示すことが明らかになった。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)