Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
平成20年度は,より実践に直結する知見を得ることを目的とし,調査と介入の両面から研究を進めるとともに,これまでに実施した研究成果を学術論文として投稿した。 まず,現職の教員と協同で,国語科を指導している教員を対象とした調査を実施し,結果を平成20年9月の日本教育心理学会第50回総会において発表した。前年度に発表した大学生対象の調査結果と合わせ,教員の意識を探ることで,読解方略の指導の現状をより明確に示すことができた。 次に,読解方略の指導効果に関する研究では,前年度までは,方略を単独で指導しその効果を検討するという実証研究の形態を重視してきた。その中でも,高度な文章の理解に着目し,所属大学において実験的介入を行なった結果を,平成20年9月の日本教育心理学会第50回総会において発表した。また,学術論文としてまとめ,読書科学に投稿しており,現在査読中である。 これに対して,20年度は,読解方略指導を他の指導の中に埋め込み,より体系的で効果的な指導プログラムを開発することに注力した。そのため,説明文と論説文の読解プログラムの開発を,公立中学校の教員と協同で実施した。公立中学2年生を対象とした選択授業として「論理的読解」を実施し,1年間の長期間にわたり,説明文と論説文の読解と表現を改善していくことを目標とした。このプログラムの中で,読解方略指導を埋め込み,生徒の読解を改善していくことを目指した。説明文や論説文の読解について,これまでこのような長期間にわたる実践的プログラムは開発されておらず,研究・実践両面において重要な知見が得られると考えられる。
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