バイオナノマグネタイトの結晶成長関連タンパク質機能解析とその応用法の確立
Project/Area Number |
05J06529
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
田中 祐圭 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・工学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 磁性細菌 / マグネトソーム / 比較プロテオーム解析 / BARドメイン / 膜陥入 / チューブ化 / プロテオーム解析 / 結晶成長 / バイオナノマグネタイト |
Research Abstract |
本年度は、マグネトソームのサイズ分画法による比較プロテオーム解析から同定された、小さいマグネトソームに特徴的に存在するタンパク質の機能解析を推進した。申請当初の研究計画では、この比較プロテオーム解析からマグネタイト結晶制御系に関するタンパク質が同定されることが期待されたが、そのような根拠は現在までに得られていない。しかしながらこのタンパク質は世界で始めて発見された原核生物におけるBARドメインを持つタンパク質であることが示された。具体的にはアミノ酸配列レベルで相同性が確認されると共に、in vitroでリボソームに対して直接結合することが明らかとなった。またその際には結合したリボソームがチューブ状に変形することが透過型電子顕微鏡観察から確認された。これらの性質は真核生物がもつBARドメインと共通する特徴であることから、原核生物が持つBARタンパク質であることが示された。このドメインは真核生物の細胞膜の陥入に重要な役割を果たすことが知られており、これが原核生物である磁性細菌から同定されたことは、磁性細菌が持つ膜陥入機構が真核生物と類似していることを示す初めての根拠であり、非常にインパクトのある発見である。これは斬新な分画技術に基づく比較プロテオームを行うことで達成されたものであり、その意義、重要性は非常に大きい。今後、本成果を皮切りに磁性細菌のマグネトソーム生成機構の特に小胞形成において、真核生物との類似性が議論されると共に、進化学上も興味深い結果が得られると期待される。そして磁性細菌は全ゲノム解析がなされ培養が容易であることから、膜陥入系における研究のモデル生物としての利用が期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)