酵素反応と電気化学を利用した早期ガン診断方法の開発
Project/Area Number |
05J06546
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Analytical chemistry
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 しのぶ Kyushu Institute of Technology, 情報工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | フェロセン化ナフタレンジイミド / 電気化学 / RNase A / mRNA / テロメラーゼ / 四本鎖DNA / ガン診断 / DNA / 酵素反応 |
Research Abstract |
1電気化学的テロメラーゼ活性検出において、申請者らが開発した7種類のフェロセン化ナフタレンジイミド誘導体(FND)について、テロメラーゼ活性に及ぼすFNDの影響をTRAPアッセイにより評価したところ、6種類のものにテロメラーゼ活性阻害能が認められた。1種類については、テロメラーゼ活性をほとんど阻害しないことが明らかとなり、これを用いて培養細胞抽出液の電気化学測定を行い、テロメラーゼ活性の検出が可能であることが明らかとなった。 2申請者らが開発したFND誘導体を用いて、テロメラーゼに変わる新たな酵素としてRNase Aをターゲットとした電気化学的酵素アッセイについて検討を行った。RNase Aは、一本鎖RNA分解酵素である。RNase Aは、RNAを用いる実験において、それによる汚染を避けなければならない酵素であるが、人の唾液、汗などに存在するため、これらを防ぐのは非常に大変であり、現在RNase A汚染を確認する手法は、蛍光法しか存在しない。そのため、電気化学的手法により簡便にRNase A活性を確認する手法の確立を試みた。検出原理を以下に示す。電極上にRNase Aの基質となるmRNAを固定化し、RNase Aを含む水溶液で電極を処理する。RNase Aにより電極表面のmRNAが切断され、電極上から遊離すると、電極上のmRNA量が減少する。RNase A処理前後で電極表面上のmRNA量が異なるため、これをFND誘導体で検出する。 RNase Aの基質としてmRNA(Poly(A)+RNA, from Mouse Kidney)を用いた。mRNA固定化金電極を調整し、各種濃度のRNase A水溶液にmRNA固定化金電極を浸した時の電流減少率を確認したところ、RNase A濃度の増加に伴い、電流減少率が大きくなった。このことは、溶液中に高濃度のRNase Aが存在すれば、電極上の多くのmRNAが切断され、mRNA量が減少し、それに伴うFNDよる応答が小さくなったことを示している。本手法により、0.2ng/mL-10ng/mLの範囲で定量的な変化を確認することができ、これらの検出限界は、既存の蛍光法と同程度であり、本手法が簡便なRNase A検出法として有用であることが明らかとなった。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)