Project/Area Number |
05J06740
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
|
Research Institution | National Institute for Longevity Sciences,NCGG |
Principal Investigator |
山本 直樹 National Institute for Longevity Sciences,NCGG, アルツハイマー病研究部, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | アルツハイマー病 / アミロイドβ蛋白 / ガングリオシド / 老人斑 / 老化 / 脳出血 |
Research Abstract |
アルツハイマー病(AD)発症の物質的基盤であるアミロイドβ蛋白(Aβ)の脳内における重合には、GM1ガングリオシド(GM1)結合型Aβ(GAβ)がseedとして働いていると考えられている。本研究者らは、昨年度までの結果で、脳領域に特異的に発現しているガングリオシド分子種が、脳内における部位特異的なAβ変異体の重合と蓄積に決定的に重要な役割を果たしていることが示唆した。また、GAβは前シナプス膜において形成されること、さらに、この揚におけるGAβ形成は弧発性Ad脳神経細胞で確認されているエンドサイトーシス障害によって著しく誘導されることを報告した。 以上の結果を踏まえて、本年度は、年齢の異なるマウス(1週齢、1年齢、2年齢)の大脳を海馬と海馬を除く全大脳に分け、それらより前シナプス膜(SPS)と非前シナプス膜(nSPS)を調整し、これらの細胞膜試料の脂質組成、methyl-β-cyclodextrin(MβCD)感受性、可溶性Aβ重合誘導能を検討した。その結果、nSPSにおけるGM1量は、MβCD処理することによって顕著に減少するのに対して、SPSにおけるGM1集積はMβCDに抵抗性を示した。この傾向は加齢により増強された。また、MβCD抵抗性GM1集積の本体が、SPS内の界面活性剤抵抗性マイクロドメイン(DRM)に存在することを確認した。このSPSから単離されたDRMには、GAβを介したAβ重合誘導能があることを確認した。さらに、GM1の高密度な集積を特異的に認識する新規ペプチドp3(Matsubara, et. al., Langmuir, 2007)が、老齢マウス脳から調整したSPSに高い結合を示した。最後に、これらのMβCD抵抗性の高密度GM1集積が誘導される背景について、細胞膜主要脂質を定量的に解析した結果、スフィンゴミエリン量が加齢依存的にSPS内で増加することを確認した。これらの研究結果によって、前シナプス膜におけるGM1集積がGAβ形成の基盤である可能性をより支持するものとなった。さらにGAβ形成の局所環境を分子レベルで解明する手がかりを得ることができた(現在J. Biol. Chem.に投稿中)。
|
Report
(3 results)
Research Products
(7 results)