Project/Area Number |
05J06863
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
丸谷 和史 Jikei University School of Medicine, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 時空間知覚 / 視野闘争 / 身体運動信号 / 背側経路 / 2次属性 / 運動残効 / 視覚的アウェアネス / 輪郭線処理 / 輪郭線知覚 / SAT課題 / Stream-bounce知覚 / 運動知覚 / 初期運動検出 / 高次運動 |
Research Abstract |
本年度は視覚系における時空間処理が人の他のモジュールとどのような相互作用を行っているかという点について、両眼視野闘争事態を用いた検討を行った。両眼に著しく異なる刺激を提示すると、知覚は2つの刺激の間で不規則に揺らぐ。この両眼視野闘争のダイナミクスに観察者自身の身体運動が影響を及ぼすことを示した。具体的には、観察者自身が両眼に提示する2つの刺激のうち一方の刺激中の運動をコントロールできる場合、この刺激は他方の刺激に対して長い時間優勢に知覚され、また他方の刺激に抑制される時間も短いという結果が得られた。視覚系と身体運動系の相互作用についてはこれまでにもいくつかの研究があるが、観察者自身の自発的運動が視覚系における網膜刺激のあいまい性解決にどのような影響を及ぼしているかという点は明らかではなかった。本研究はこの点について、初めての知見を得たという点で重要である。また、統合失調症の患者では自発的な身体運動を外部からの強制によるものであると錯覚する症例が多く見られ、本研究の結果はこのような症例のメカニズム解明の糸口となる可能性がある。さらに身体運動系は脳内の視覚処理メカニズムにおける2つの重要な経路のうちの背側経路の終点部に位置しており、これらの結果は、両眼視野闘争事態において知覚上は抑制されている刺激に対するトップダウン処理が背側系では確立されていることを示唆している。腹側経路では知覚上の抑制と処理の抑制が密接に関連していることがいくつかの研究によって示唆されているが、背側系では知覚と処理の間にこれとは異なった関係が成立している可能性がある。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)