核移殖と顕微授精技術を用いた雄性生殖細胞ゲノムの全能性と受精能獲得に関する研究
Project/Area Number |
05J07248
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Laboratory animal science
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research (2006) University of Tsukuba (2005) |
Principal Investigator |
三木 洋美 独立行政法人理化学研究所, 遺伝工学基盤技術室, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 発生工学 / 顕微授精 / 単為発生 / エピジェネティクス / ゲノムインプリンティング / 実験動物 / 生殖細胞 |
Research Abstract |
今年度行ったのは、新規雄性単為発生胚作出法の開発である。インプリント遺伝子を人為的に操作することによって満期発生させることに成功している雌性単為発生胚と同様、雄性単為発生胚もまた、ゲノム刷り込みの研究材料などとして非常に有用である。 今回開発した方法は、まず、未受精卵子に人為的活性化処理を施し、第二減数分裂後期または終期あたりに移行したところで、2つの円形精子細胞を授精する。その後第二極体を吸引し、紡錘糸で連結している卵子の染色体を除去することで、雄性2倍体胚を作出できるというものである。従来の方法は、細胞質内精子注入法(ICSI)と前核除去用いる方法であり、これと比較すると、今回開発した方法は、円形精子細胞注入法(ROSI)を応用したものであり、雌雄の前核を識別する必要がないため、技術的に簡便であると言える。 また、胚移植後の発生も観察したところ、5%程度の効率で妊娠中期の胎仔が得られることが明らかとなった。さらに、得られた胎仔16匹のうち2匹は、これまで、雄性単為発生胚の発生の限界であると報告されているステージを超えて発生していた。これらのことから、本方法は、このように雄性単為発生胚を作出するために有効というばかりではなく、これによって、新たな研究材料の提供がなされる可能性も示唆された。 現在、これらの胎仔が雄性単為発生胚であることを裏付けるために、バイサルファイトシークエンシング法によるインプリント遺伝子(H19, Igf2r, IG-DMR)のDNAメチル化解析を行っており、今年度中に結論が出る見通しである。また、本方法を応用し、卵子を用いて網羅的刷り込み操作を行うための技術開発も進めている。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)