ブラジルの民衆教育運動における主体形成と組織化に関する研究
Project/Area Number |
05J07450
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
二井 紀美子 Nagoya University, 大学院・教育発達科学研究科, 特別研究員PD
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 民衆教育運動 / 民衆教育 / 青年・成人教育 / 識字教育 / ブラジル / 主体形成 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ブラジル民衆教育運動の形成・展開過程における民衆の主体形成と運動の組織化について理論化をはかることであった。研究計画三年目で最終年度となる本年は、これまで実施してきた研究・調査の成果に基づき、分析をすすめた。その結果は博士論文『ブラジル民衆教育運動-パラノア文化発展センターにみる運動の組織化と参加者の変容を中心に』としてまとまり、2008年3月名古屋大学より学位を授与された。この論文では、軍事政権期(1964〜1985年)から現在(2000年代半ば)、に至るまでのブラジルにおける民衆教育運動に着目し、その組織化と参加者の変容のあり方を考察することで、ブラジル民衆教育運動の特質の析出を試みた。事例として20年以上にわたり識字教育を実践するブラジル連邦パラノア地区の民衆教育運動「パラノア文化発展センター(CEDEP)」を取り上げ、実証的な把握をめざした。そして、民衆教育運動における特質の一側面として、運動の主体である民衆が自らの必要に応じて外部との関係をつくり変えていくというダイナミズムを指摘し、またそのダイナミズムこそが運動を継続させ展開させていくことや、運動の参加者は運動を通して意識化されていくと同時に、その結果生じた行動変容が運動をさらに展開させる動因となっていくという運動と参加者の相互影響関係を明らかにした。またブラジルにおいて、ブラジリア大学やCEDEPの関係者に対してこの研究成果を発表する機会を得ることができ、有意義な研究交流を行うことができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)