核融合装置プラズマ対向壁におけるトリチウムの蓄積とリサイクリング
Project/Area Number |
05J07660
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear fusion studies
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杉山 一慶 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | トリチウム / プラズマ-炉壁相互作用 / イメージングプレート / イオンビーム分析 |
Research Abstract |
1)前年までのイメージングプレート(IP)法を用いた研究成果により、重水素(D)のみを用いた運転を行う各プラズマ実験装置(D装置)において、D-D核反応により発生するトリチウム(T)の炉壁への蓄積分布を明らかにした。この際のTは発生エネルギーが約1MeVと主プラズマ温度(〜10keV)に比して高エネルギーであるため、蓄積へ至る機構は磁場中における高エネルギーイオンの振舞いに支配されることがわかった。 これはプラズマ中での高エネルギーイオンの挙動を示す実験的結果として、意義深い知見であった一方、次代炉で燃料として導入されるTの蓄積を外挿するに当たっては、D装置ではさらにD(及び軽水素(H))の地区性状況把握が重要であることが示された。 これに基づき、マックス・プランク研究所(独)との協力の下、D装置であるJT-60U(日本原子力研究開発機構)のプラズマ対向壁表面に蓄積されたH、Dをイオンビーム分析により求めることを試み、その深さ分布を定量的に示した。これにより、プラズマ対向壁への水素蓄積機構の一端を明らかにするとともに、従来のプラズマ放電を用いた壁洗浄(蓄積されたトリチウムの除去)法に関しても重要な知見を得た。 2)少量ながらTを燃料として導入しているJET(英国・カラム研究所)においてIP法によるT分布の測定を行った。特にJETではトリチウム蓄積で問題となっているダイバータの構造を変化させており、それとT分布との相関の有無は、炉構造の最適化という観点から重要である。 本研究ではダイバータアーマーマタイル及び、ダイバータ部に設置された水晶振動子膜測定器(表面に形成される炭化水素膜厚測定が目的)上のT分布を詳細に測定した。この結果、構造に関わらずプラズマから陰となる低温部分に、T濃度の高い炭化水素膜が形成されることを明らかにした(炭素は壁材に由来)。これは炉壁の温度がT蓄積に対して重要な要素であることを示している。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)