Project/Area Number |
05J08660
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
税田 英一郎 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | FoF1-ATP合成酵素 / εサブユニットによる阻害 / 1分子FRET / 磁気ピンセット / εサブユニット |
Research Abstract |
FoF1-ATP合成酵素はFoとF1の2つの回転モーターが回転子(γεcサブユニット複合体)で連結された形をしており、回転子の回転方向を変化させることによりATPの合成/分解両方の反応を行うことができる。しかし酵素自体と基質(ATP、ADP、Pi)をすべて含めて考えたとき、これらの両方向の反応のエネルギープロファイルはまったく同じというわけではないことが近年の研究から示唆されている。つまりATP合成時とATP分解時とでは、単に回転子の回転方向が逆であるというだけでなく、εサブユニットが異なる構造をとることが知られており、この構造変化がFoF1-ATP合成酵素のエネルギー変換機構にとって重要な役割を果たしていると考えられる。 そこでこの酵素1分子のATP合成/分解の活性をコントロールし、同時にεの構造変化をリアルタイムで検出する観察系を構築し、酵素の機能とεの構造状態の相関を明らかにすることを試みた。この酵素の活性のコントロールは、回転子に固定した磁気ビーズの回転を磁気ピンセットにより制御することにより行い、εの構造変化はこのサブユニットにラベルした2種の蛍光色素の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を利用して検出することで行った。 まず蛍光ラベルしたεサブユニットが本来の機能を有することを確認した。つぎに1分子FRET観察の光学系にビーズの回転検出光学系を組み合わせ、このことが1分子蛍光検出の感度にほとんど影響を与えないことを確認した。最後に磁気ピンセットによるビーズの回転制御系を付け加えることにより、回転子の回転検出と回転制御およびεの構造変化検出すべてを同時にリアルタイムで行うことを達成した。この観察系によりε特有の阻害の様式を明らかにした。
|