遺伝学的・免疫学的・海洋物理学的統合アプローチによるオニヒトデ広域動態の解明
Project/Area Number |
05J08669
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
安田 仁奈 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 幼生分散 / オニヒトデ / アイクロサテライト / 集団解析 / サンゴ礁生態系 / マイクロサテライトマーカー / 数値シミュレーション / 黒潮モデル / 幼生種判別 / マイクロサテライト / ミトコンドリア / 生殖腺観察 / 野外調査 |
Research Abstract |
近年、造礁サンゴの食害種、オニヒトデの大量発生が世界各地で起きており、サンゴ礁生態系が壊滅的な状況にある。オニヒトデは多産で長い浮遊幼生期をもつので、大量発生機構の解明には、初期生態の把握が必須である。本研究では、複雑な幼生の広域分散過程を時空間的に捕らえるために、遺伝子解析、幼生分散に関する数値シミュレーションを統合することにより、幼生分散過程を解明することを試みた。日本国内10箇所、フィリピン、パラオ、マジュロ、ポンペイ、フィジー、タヒチ、オーストラリアのグレートバリアリーフ3箇所、コロモ諸島3箇所、ケニア、計23箇所において採集したサンプルの集団解析を行った。結果、西岸境界流の影響があると考えられる日本国内とフィリピン、グレートバリアリーフ内、南アフリカの4地域の内部ではほぼ遺伝的に均一となり、幼生分散による遺伝子流動が強く起きていることが示唆された。一方、太平洋諸島は互いに遺伝的に有意に集団分化しており、遺伝子流動が限られていることが明らかとなった。 また、集団解析、黒潮周辺海域における幼生分散シミュレーションそれぞれの結果を統合的に解析することにより、オニヒトデの幼生分散における黒潮の影響や過去の大量発生の2次的伝播の検証等を行った。その結果、遺伝子解析によって示唆されていたフィリピンから日本国内への幼生分散の可能性を強く支持する結果が得られた。日本国内では、黒潮と中規模渦の効果により非対称的にサンゴ礁間での幼生分散が起こっている可能性の高いことが示唆された。以上より、日本国内及びフィリピン、台湾における2次的大量発生の伝播が十分に起こり得ることが証明された。一方で、太平洋諸島では統計学的に有意な集団分化が起こっていたが、数値シミュレーション上でも幼生分散範囲が限られていることが示され、太平洋諸島間での2次的大量発生伝播の可能性は低いことが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Development of compoundmicrosatellite markers in the toxic dinoflagellato Alexandrium catenella(Dinophyceae)2007
Author(s)
Nishitani, G., S.Nagai, E.Masseret, C.L.Lian, S.Yamaguchi, N.Yasuda, S.Itakura, D.Grzebyk, P.Berrebi, M.Sekino
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Journal Title
Plankton and Benthos Research Vol.2,No.3
Pages: 128-133
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