Project/Area Number |
05J08790
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Toho University (2006) Hokkaido University (2005) |
Principal Investigator |
鏡味 麻衣子 東邦大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ツボカビ / 珪藻 / ミジンコ / 地球温暖化 / 富栄養化 / 寄生 / コレステロール / 湖 / オランダ |
Research Abstract |
植物プランクトンに寄生する菌類(ツボカビ)の湖沼食物網における役割を、実験および数理モデルによって検討した。 実験では、用いる動物プランクトンをミジンコ(Daphnia)からケンミジンコ(Copepods)に変更し、ツボカビがミジンコのみならずケンミジンコの成長も促進するかどうかを検討した。ケンミジンコを用いた理由は、その餌範囲がミジンコに比べ広いこと、湖沼のみならず海洋にも広く分布するためである。実験の結果、ケンミジンコはミジンコとは異なりツボカビの寄主である大型珪藻を捕食するが、ミジンコを用いた実験結果同様にツボカビを珪藻とともに捕食することによりケンミジンコの成長がよりよくなることが明らかとなった。珪藻は細胞の毒素(不飽和アルデヒド)によりケンミジンコの繁殖を阻害することが海洋では知られているが(Diatom-copepods paradox)、今回の実験結果を元にツボカビに含まれる栄養素(コレステロール)が珪藻毒を軽減するのではないかという仮説を設け、現在化学分析により検討中である。 動物プランクトンがツボカビを捕食することにより、食物網が長期的に如何に変動するのかを数理モデルにより予測した。その結果、短期的には動物プランクトンはツボカビを捕食することでその成長は促進されるが、長期的にはツボカビの現存量が減少しツボカビの寄主である大型珪藻が増加するため、食べにくい餌である大型珪藻の増加によって動物プランクトンの現存量が減少しうることが明らかとなった。
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