Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本研究は,フォトニック結晶(PC)などを利用した超小型非相反光デバイスの設計を支援するための基礎理論の構築を目指して,有限要素法を基盤とし,2次元のみならず,3次元構造にも対応した汎用性の高い解析手法を開発するとともに,これを駆使して,高効率で超小型の非相反光波回路の構成法を探索することを目的としている. 今年度は,まず,これまで扱ってきたSiO_2をクラッド層に用いた非相反PCスラブ導波路において損失を軽減するためには,アスペクト比の高い微小空孔が必要であるという問題点に注目して,このような問題を取り除くために,ナノポーラスSiO_2をクラッドとする磁性PCスラブ導波路を提案した.この構造では,コア層のみへのエッチングで十分低く伝搬損失を抑えられ,非相反位相変化についてもSiO_2を用いた構造と遜色のない値が得られた. これらの提案構造はPCをプラットフォームとする回路素子であった.一方で,最近では,超高屈折率差(HIC)導波路に対しても,将来の高集積光波回路の一端を担うものとして,期待が高まっている.そこで本研究では,HIC導波路に基づく回路中での集積に有利な非相反光デバイスとして,非相反マイクロリング共振器を提案した. 同時に,マイクロリング共振器のように微小な領域中を光が周回するような構造を,効率的かつ高精度に解析できる手法とて,円筒座標系に基づくベクトル有限要素法を開発した.そして,この新手法により,本構造が光アイソレータのデバイスサイズを飛躍的に小さくできることを立証した. しかしながら,この構成では,デバイスの動作波長帯域が非常に狭いことが問題である.そこで本研究では,さらに,非相反リングを多段に接続した構造を提案し,この構造が共振器型光アイソレータの広帯域化に役立つことを示した.
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