固相重合法による構造制御された含ヘテロポリ酸有機ポリマーの創製とその機能
Project/Area Number |
05J08946
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石井 悠輔 北海道大学, 大学院地球環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 分子認識 / 吸着 / ホスト-ゲスト / ヘテロポリ酸 / カリックスアレン / 有機 / 無機複合体 / 触媒 / 光重合 / 固相重合 |
Research Abstract |
申請者は、これまでにカリックスアレンC2のNa^+包接錯体とKeggin型ポリ酸アニオン[PW_<12>O_<40>]^<3_>(=PW)の3:1複合結晶[(C2-Na)_3PW_<12>O_<40>](C2-PW)中に、両パーツを内壁成分とするユニークな一次元のマイクロポア構造(〜4×8Å)が形成されることを明らかにしてきた。このポアに対するゲスト吸着測定を行なったところ、水よりも有機物であるアルコール類に対して高い吸着活性を示すことがわかった。有機物ゲストの中でも、特にカルボニル基、ニトリル基を有するゲスト吸着では、ソルバトクロミズムが観測されたことから、特定の有機官能基を認識するセンサーとしての展開も期待できる。 さらに、種々のカリックスアレン(C2、IC3、C4)を用いて、一連の複合結晶を調製するとともに、他の有機ゲストに対する各複合体への吸着挙動について調べたところ、C2-PWは、極性を有するゲストのみならず、直鎖アルカンであるヘプタンに対して高い吸着活性を示すことがわかった。その一方で、枝分かれアルカンに対する吸着活性は著しく低下したことから、C2-PWがゲストのわずかな立体的差異を高度に認識することが明らかになった。さらに、環状炭化水素ゲストであるベンゼンは効率的にそのポアの内部に取り込まれるのに対し、シクロヘキセンは吸着活性をほとんど示さなかった。これら複合体における吸着活性は、末端エステル部位を分子設計することで調製することが可能である。例えば、iPr基(IC3)、n-Bu基(C4)を導入した複合体では、直鎖のcis-ltrans-アルケンや(IC3-PW)、シクロペンテンとシクロペンタジエンの分離(C4-PW)など、末端エステル基に依存したゲスト選択性が得られることが明らかになった。さらに、IC3-PWでは、一般的に不安定な有機物であるシクロペンタジエンをそのポア内部で長期間安定に保持できることも明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)