ATLモデルマウスを用いたT-cell腫瘍化機構の解明と治療法の開発
Project/Area Number |
05J09123
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大場 靖子 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 成人T細胞白血病 / HTLV-1 / Tax / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
HTLV-1 Taxトランスジェニックマウスで発症するT-cell腫瘍は、ATL患者由来の腫瘍細胞と同様にアポトーシス抑制因子であるsurvivinの発現が顕著に亢進していることから、これまでにsurvivinを標的とした腫瘍細胞の増殖抑制の検討を行ってきた。HMG-CoA還元酵素阻害剤であるスタチン系薬剤は高脂血症治療薬として臨床で広く用いられているが、白血病細胞をはじめとした多くの腫瘍細胞でapoptosisを誘導することが報告されている。スタチンの一つであるロバスタチンはsurvivinの発現を抑制効果、apoptosis誘導効果を検討した。本マウス由来のT-cell腫瘍細胞を培養し、ロバスタチン(5,10,20μM)またはDMSO(control)を培養液中に加え、48時間後に細胞を回収しapoptosisの測定を行った。その結果、ロバスタチンの濃度依存性にsurvivinのタンパク質発現量が低下し、それに伴いcaspase3の活性化が見られ、Annexin-Vに陽性のapoptosis細胞が増加することが明らかとなった。また、Tax発現細胞でのsurvivin発現増加はNF-kB経路の活性化を介していることから、IkBのリン酸化をimmunoblotにより検討した結果、ロバスタチンの濃度依存性にIkBのリン酸化が低下していた。このことから、ロバスタチンはNF-kBの活性化を抑制し、survivinの発現を低下させる可能性が示唆された。今後、腫瘍細胞を腹腔内接種したSCIDマウスまたはTaxトランスジェニックマウスを用いて、ロバスタチンのin vivoにおける効果を検討する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)